
今アニメ映画が熱い!
というのも新海誠監督の「君の名は。」がついに2017年1月までに興行収入200億円を突破し、あのジブリ作品「千と千尋の神隠し」に続く邦画歴代興収ランキング第2位に躍り出て歴史的大ヒットを記録!また、続いて上映された「聲の形」は120館のみでの公開にも関わらず、観客動員数が125万人を超え異例のヒットを記録しました。
そしてそんな中、クラウドファンディングで3,900万円以上の制作費を集めて完成した片渕須直監督のアニメ映画「この世界の片隅に」が2016年11月12日に全国63館で公開されましたが、小規模の公開だったにもかかわらずついにその興行収入は10億円を突破!
この映画は主人公の「すず」を声優初主演の能年玲奈こと「のん」を起用したことで早くも話題となっていましたが、それ以上に内容が「素晴らしい」として数々の映画評論家や著名人からも絶賛されており、「君の名は。」を超える名作となるのでは?と話題となっています。
特に映画評論家の町山智弘氏なんかは2016年のベスト映画賞をあげたいと絶賛。それでは一体「この世界の片隅に」とはどんな映画なのでしょうか?抑えておきたいポイントを紹介します。
この記事の目次
「この世界の片隅に」とは?
「この世界の片隅に」は漫画家こうの史代さんが原作の漫画で第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門の優秀賞を受賞した作品。
作品の舞台はこうのさんの出身地でもある広島で、戦争時代に若くして嫁ぎ先の一家を支える主婦となった主人公「すず」を中心に「戦時中の暮らし」を描いたストーリー。厳しい生活の中でも明るさを失わない「すず」のキャラクターや当時の暮らしが優しいタッチで丁寧に描かれています。
予告編はコチラ↓
この映画なにがすごいのかと言うと…
しかし、この映画なにがすごいのかと言うと、映画の制作資金が足りないという理由からクラウドファンディングを利用してその日の夜に500万円。最終的に3,912万1,920円の制作資金を集めて記録的大成功を遂げた映画なんです。

クラウドファンディングとはネットから資金を集めたい人と資金を提供する人を繋ぐサービス。当然、資金を提供する側はよほど感銘を受けたプロジェクトでないと資金を提供することはありません。つまり、3,900万円もの資金が集まったということはそれだけ「この映画が見たい」と思っている人が多かったということ。
すでに話題作として様々なメディアで取り上げられていますが、それだけ多くの人が期待している映画ということは間違いないということです。
声優に「のん」を起用!早くも賞賛の声が続々

※画像は公式ブログより転載
また、主人公「すず」の声優には今話題の「のん」を起用!のんと言ってもピンとこない人がいるかもしれませんが、のんはあの「あまちゃん」の主演女優を務めた能年玲奈さんのこと。
自分も当初「のん!?」と思っていましたが、声を聞いてすぐに誰だか分かりました。声の感じはそのまま能年さんだなと思いましたが、明るい「すず」の雰囲気に合っている感じで個人的には全然いいだと思います。
片渕監督も“ほかには考えられない”と絶賛していたようで、すでに予告やTVでニュースを見た人なんかは声優としての「のん」さんを評価する声も多いようです。
主題歌はコトリンゴの「悲しくてやりきれない」

※画像は音楽ナタリーより転載
そして気になる映画の主題歌は「コトリンゴ」さんが歌う「悲しくてやりきれない」です。この歌の原曲は「ザ・フォーク・クルセダーズ」が歌ったものですが、奥田民生さんなどがコピーをしていて個人的にも本当にやりきれないと思うときによく聞いていた歌でした。
なので最初は「えっ!この映画に合うのかな?」などと思っていましたが、コトリンゴさんのやさしい声色が映画の雰囲気にすごくマッチしていて、これまたハマってしまう人が続出する予感です。すでにiTunesでは音源配信中とのことなので気になる方はチェックしてみて下さい!
試写会での反響がすごい!
そして、すでに公開に向けて映画の舞台となった広島や東京など各地で試写会が行われ、賞賛の声が続々と流れているようなので紹介したいと思います。
本日試写会。劇場に流れているコトリンゴの歌を聴いているだけで鼻の奥がつんとしてくるヤバい。#この世界の片隅に pic.twitter.com/xMBy3FEz7o
— 竹薮ヤケ太 (@YakeTAkeyabu) 2016年10月5日
「この世界の片隅に」、クラウドファンディング→すずさん役にのんさん登用→試写会連日盛況&好評→名物劇場からも称賛の声が、と、その度ごとに色々な層に拡散していって原作や片渕監督に馴染みなかった人々からも興味を持たれている、という嬉しい連鎖が起こってる。 #この世界の片隅に
— lala6650@たまゆらありがとう! (@lala6650) 2016年10月6日
試写会案内状を御手配頂いて
— kensuke (@usamikensuke) 2016年10月3日
観て来ました!
原作ファンはもちろんなんですが
原作未見の人にこそ
泣き笑いしに観に行って欲しい感じ。#この世界の片隅に https://t.co/57KiuzYSuW
このように試写会に行った人々からは続々と賞賛の声が届いています。まだ管理人は見ていないので一体どんな内容になっているのか非常に気になりますが、ネタバレ記事だけは見ないように気をつけたいです…!
数々の映画評論家、著名人からも絶賛の声!
そして冒頭でもお話したように、映画評論家の町山智浩氏が一億円もらっても他の映画ではなく「この世界の片隅に」を今年一番の映画にしたいという程、数々の映画評論家、著名人も絶賛しています。そこで今どんな人々から声があがっているのかまとめてみました。
映画批評家の前田有一氏

いち早く観賞した前田有一氏も太鼓判を押しているようです!
「子供向けアニメのような、ほのぼのとした絵柄で描かれる広島の人々の日常が、米軍の攻撃で完膚なきまでに破壊される。その落差たるや実写では簡単に描けぬもので、何日間も重い後味が残る本物の戦争映画です。18歳で嫁いだ主人公少女を、のんが声優初主演で演じているんですが、彼女のほんわかした声質と演技が抜群の効果をあげています」
漫画家・イラストレーターの江口寿史さん

漫画家・イラストレーターの江口寿史さんは試写会に行った後、Twitterでこんなつぶやきをしているようです。
いやー「この世界の片隅に」よかったわ。能年玲奈さんが素晴らしかったわ。アニメ映画はめったにみないけど、いや、今年あの話題のアレはいちおう見たけど。アレの良さは全然わからなかったけど。
— 江口寿史 (@Eguchinn) 2016年10月18日
やはりここでも声優「のん」が賞賛されています。しかし、江口寿史さんが言っているアレがなんことかは分かりませんが、とにかく評価できる映画ということに間違いないようです。
そして、FM福岡のラジオDJちんさん

そして最後にとてもローカルな話ですが、FM福岡のラジオDJを務める「ちんさん」もラジゴンという番組の中で絶賛していたので紹介!ちんさんは普段嫌なことは嫌だというような感じの方なんですが、その日は「興味本位で見て反省、本当に素晴らしい!」などと「この世界の片隅に」を大絶賛!
これはただの戦争映画ではないと、ラジオを聞いているこちらにもその熱意が伝わってくるほど。最後にはそのコメントを聞いていたもう一人のパーソナリティーが涙を流しそうになる場面も見られ、“これは絶対見に行かないと!”という思いにさせてくれました。
上映館情報
そして、そんな「この世界の片隅に」はユナイテッド・シネマなど全国の劇場で公開されます。予定上映館は下記の通りなので、近くに映画館があるという方は是非足を運んで「すず」の暮らしに触れてみて下さい。
北海道・東北 | |
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北海道 | ユナイテッド・シネマ札幌 |
岩手 | フォーラム盛岡 |
宮城 | チネ・ラヴィータ |
109シネマズ富谷 | |
山形 | イオンシネマ天童 |
関東 | |
東京 | ユーロスペース |
テアトル新宿 | |
池袋HUMAXシネマズ | |
イオンシネマ板橋 | |
楽天地シネマズ錦糸町 | |
MOVIX亀有 | |
ユナイテッド・シネマ豊洲 | |
109シネマズ二子玉川 | |
シネマシティ | |
神奈川 | TOHOシネマズららぽーと横浜 |
109シネマズ川崎 | |
TOHOシネマズ海老名 | |
109シネマズ湘南 | |
千葉 | シネプレックス幕張 |
シネマイクスピアリ | |
TOHOシネマズ・市川コルトンプラザ | |
TOHOシネマズ流山おおたかの森 | |
埼玉 | イオンシネマ浦和美園 |
イオンシネマ大宮 | |
イオンシネマ熊谷 | |
TOHOシネマズららぽーと富士見 | |
茨城 | TOHOシネマズひたちなか |
栃木 | MOVIX宇都宮 |
群馬 | イオンシネマ高崎 |
甲信越・北陸 | |
新潟 | イオンシネマ新潟西 |
長野 | 長野グランドシネマズ |
富山 | TOHOシネマズファボーレ富山 |
福井 | 福井コロナシネマワールド |
東海 | |
愛知 | イオンシネマ・ワンダー |
伏見ミリオン座 | |
イオンシネマ名古屋茶屋 | |
ミッドランドシネマ名古屋空港 | |
MOVIX三好 | |
TOHOシネマズ木曽川 | |
静岡 | 静岡東宝会館 |
TOHOシネマズららぽーと磐田 | |
岐阜 | TOHOシネマズモレラ岐阜 |
関西 | |
京都 | イオンシネマ京都桂川 |
大阪 | テアトル梅田 |
シネ・リーブル梅田 | |
109シネマズ大阪エキスポシティ | |
イオンシネマ茨木 | |
兵庫 | シネ・リーブル神戸 |
MOVIXあまがさき | |
滋賀 | イオンシネマ近江八幡 |
中国・四国 | |
広島 | 広島八丁座 |
T・ジョイ東広島 | |
広島バルト11 | |
福山駅前シネマモード | |
呉ポポロ | |
岡山 | イオンシネマ岡山 |
香川 | イオンシネマ宇多津 |
九州・沖縄 | |
福岡 | ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13 |
シネプレックス小倉 | |
長崎 | TOHOシネマズ長崎 |
大分 | 大分シネマ5 |
熊本 | DENKIKAN |
沖縄 | 桜坂劇場 |
よしもと南の島パニパニシネマ |
※あくまでも予定上映館情報です。詳しくはお近くの劇場への問い合わせをお願いします。
【※ネタバレなし】映画の感想

そして、ついに管理人も福岡のキャナルシティで「すず」に会ってきましたよ!
見に行く前からかなり評価が高かった作品なので、当日までわくわくしながら過ごしていました。そしてネタバレになってしまうのであまり感想らしい感想は言えませんが、個人的にはじんわりと心に響く映画だったと感じています。
やはり管理人も戦争ものと聞くと、どうしても暗い気持ちになってしまうので、普段から好んで見ることはありません。しかし、この作品は主人公の「すず」を通して戦争時代のリアルな日常生活を見ることができ、笑ったり、怒ったりと私たちが今過ごしている毎日の生活に共感できる部分が描かれていました。
そしてこの映画を見終わった後に思ったのは、なんの変哲もない日常生活こそが幸せで、今の生活や自分の周りにいてくれる人を大切にしていきたいなという気持ち。多くの方が同じような感想を言っていると思いますが、本当にその思いに共感する部分が大きかったです。
また、あの名セリフがジーンと心に響いて泣いてしまいました。久しぶりに映画を見て泣いたのですが、温かい気持ちがずっと残っている感じがします。
しかし一つだけ残念だったのがパンフレットが売り切れだったということ。調べてみると、他の地域でも売り切れとなっている映画館が多いようです。ですが、それだけ人気がある作品だということなので、まだ見ていないという人は是非見てみて下さい。
マクアケでクラウドファンディング第二弾の開始!

そんな「この世界の片隅に」ですが、まさかのクラウドファンディング第二弾がMakuake(マクアケ)にて開始されました!
今回は海外上映のための再資金調達ということで、11/22(火)から募集が始まったものの、わずか1日で目標金額の10,800,000円以上を集めて資金調達に成功しています!
それだけファンが多いということで、クラウドファンディング終了までに一体いくら資金が集まるのかその動きに今後注目が集まるのは間違いないでしょう。
それにしても一瞬で1,000万円もの資金が集まるとは、この作品が海外進出したらどうなるのか?「君の名は。」が第89回アカデミー賞長編アニメ映画部門の審査対象作品になっているということが分かっていますが、「この世界の片隅に」も海外で大きな反響を呼ぶのではないでしょうか?
今後の展開が非常に楽しみになってきましたね。また管理人も随時情報を更新していきたいと思います。
【速報】「この世界の片隅に」がキネマ旬邦画1位に!大ヒット映画「君の名は。」はベストテン圏外
そして2017年1月10日に飛び込んできた速報です。なんと「この世界の片隅に」が、アニメ映画としては1988年公開の「となりのトトロ」以来となる、第90回キネマ旬報ベストテンの第1位に輝いたということです!
このキネマ旬報ベストテンとは映画雑誌「キネマ旬報」を発行しているキネマ旬報社が2016年公開の映画を対象に発表したランキングで、中でも興味深いのが2016年に公開され、現在も大ヒットを記録している「君の名は。」が圏外だったという結果。もちろん「君の名は。」は前述したように、あの「千と千尋の神隠し」に続く邦画歴代興収ランキング第2位となるなど歴史的記録を持つアニメ映画作品です。
しかし、そんな名作を超えて1位にランクインしたということで、いかに「この世界の片隅に」が「君の名は。」と同様に高い評価を受けている映画作品であるかということが分かります。また、この作品で監督である片渕須直監督は日本映画監督賞にも選ばれており、今後もしばらく「この世界の片隅に」の熱は冷めることがない様子。
Makuakeにて行われている第二弾のクラウドファンディングもすでに3,000万円以上の資金を集めており、海外進出も期待できそうです。また嬉しい速報が入るのを期待しておきましょう!
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