
今年2018年(平成30年)もそろそろ確定申告の季節ですね。
ソーシャルレンディング(投資型クラウドファンディング)の分配金は雑所得に分類されるため、昨年2017年(平成29年)に分配金を得て、雑所得が20万円を超えた方は確定申告が必要となります。
該当の可能性がある方は申告漏れがないよう、各ソーシャルレンディング業者が発行する「年間取引報告書」や「支払調書」をしっかりと確認して確定申告を行いましょう!
この記事の目次
ソーシャルレンディングの税金について
それでは、まずはソーシャルレンディングの税金についてです。
前述したように、ソーシャルレンディングでは分配金が「雑所得」として総合課税の対象となり、20.42%(20%+復興特別所得税2.1%)が源泉徴収された額が、分配金として投資家の手元に入ってくる仕組みとなります。
そのため、給与所得と退職所得以外の所得が20万円以下の方は原則的に確定申告を行う必要がありませんが、給与所得と退職所得以外の所得が20万円以上となった場合は確定申告を行わなければなりません。
給与所得と退職所得以外の所得が20万円以上の人
ただし、これらの条件に当てはまらない人も所得によっては確定申告を行うことで還付を受けれる可能性があるので、詳しくは国税庁の特設サイトにて確認してください。
確定申告をするには?

そんなソーシャルレンディングの確定申告をするために必要なのが、各業者が確定申告をする年の1月下旬~2月上旬にかけて発行する「年間取引報告書」です。
この年間取引報告書には、確定申告の対象となる年の分配金の合計額や源泉徴収額等が記載されているので、投資家はその情報を元に確定申告を行うこととなります。
よって先程、雑所得が20万以上の方は確定申告をする必要があるとお話しましたが、実際にいくら収益があったのか分からず焦っている方も、まずはこの年間取引報告書が業者から発行されるのを待ちましょう!
また、複数のソーシャルレンディング業者を利用している場合は、それぞれの業者ごとに年間取引報告書をダウンロードして、その合計額を確定申告時に記載する必要があります。ここからはそんな各ソーシャルレンディング業者の年間取引報告書の発行状況について情報をまとめたので参考にしてみて下さい。
営業者別年間取引報告書状況
みんなのクレジット

現在、業務停止命令が下されているみんなのクレジット。今年も平成29年度の「支払調整」がダウンロードできるとのことなので、該当者はマイページから確認しましょう。
みんなのクレジットの税金ってどうなってるの?確定申告は必要?
クラウドクレジット

1万円から高利回り海外投資が始められる「クラウドクレジット」はマイページへログイン後、下部にある「取引残高報告書」から分配金の確認ができます。
オーナーズブック

1万円から安全性の高い不動産投資に参加できるとして注目度も高い「オーナーズブック」では、マイページへログイン後、メニュー内「明細&関連書面」ページヘ移動すると「年間取引報告書」が掲載されるようなので確認してみて下さい。
ラッキーバンク

累計募集金額125億円を突破した「ラッキーバンク」。人気案件は常に募集殺到状態であるため、なかなか投資できなかったという人が多いかもしれませんね。
その中で投資できたというラッキーな方は、毎年2月上旬をめどに「年間取引報告書」がマイページよりダウンロード可能となるので確認しておきましょう!
トラストレンディング

ノンバンクが運営する業者として知られている「トラストレンディング」では昨年も多くの償還が行われ、着実に実績を積み重ねていると感じる業者です。
そんなトラストレンディングでは3ヶ月に1回、取引期間において取引明細を報告する「取引残高報告書」が発行されているので、その書類をもとに確定申告を行って下さい。
クラウドバンク

証券会社が運営する「クラウドバンク」では、マイページ内の「各種書類」からダウンロードできる「期間損益報告書」を利用することとなります。
期間損益報告書とは?
「期間損益報告書」は、お客様が「クラウドバンク」で指定期間内に行った取引の損益等の合計額を計算した書類です。任意の期間を指定することで、当該期間内の所得税及び復興特別所得税の源泉徴収税、分配金、貸倒金、為替差損益などの損益をご参照いただけます。
クラウドバンクの公式サイトより引用
SBIソーシャルレンディング

大手SBIグループが運営し、変わらない人気を誇る「SBIソーシャルレンディング」は、毎年2月上旬ごろに確定申告用の書類として「年間取引報告書」がPDFで交付されているようです。マイページから確認できるようなので届くのを待ちましょう。
マネオグループ

ソーシャルレンディング業界の中でも最大手業者として知られる「maneo」を含め、現在11のソーシャルレンディング事業を展開しているマネオグループ。
2017年12月に誕生した「プレリートファンド」を除いて、どの業者も1月下旬~2月上旬頃よりマイページにて「年間取引報告書」がダウンロードできるとのことです。
そして2018年1月25日現在、maneoでは平成29年度の年間取引報告書が「my maneo」で公開されました!待っていた方はさっそく公式サイトを確認しておきましょう。
-maneo(マネオ)
-LCレンディング
-クラウドリース
-ガイアファンディング
-アメリカンファンディング
-スマートレンド
-グリーンインフラレンディング
-さくらソーシャルレンディング
-アップルバンク
-キャッシュフローファイナンス
-プレリートファンド
ポケットファンディング

昨年8月から運営を開始し、沖縄の優良な案件に投資ができるポケットファンディング。ポケットファンディングでは1月下旬~2月上旬頃にマイページより「年間取引報告書」のダウンロードが可能ということなので待ちましょう。
追加:LENDEX

昨年7月から運営を開始したLENDEX。全案件に東急リバブルが査定した担保をつけており、徐々に人気が高まっている運営会社です。
そんなLENDEXでは1月17日に取引報告書作成ツールがリリースされ、対象期間の投資損益・源泉税が自動集計できるとのこと。マイページの運用実績から利用できるようなので確認しておきましょう。
税金・確定申告まとめ
このようにソーシャルレンディングの分配金は雑所得として総合課税されるため、給与所得と退職所得以外の所得が20万円以上の方は確定申告が必要となります。また、そのためには各業者が毎年1月下旬~2月上旬にかけて発行する「年間取引報告書」が必要です。
年間取引報告書は複数のソーシャルレンディング業者を利用している場合、その数分だけ確定申告時に合計金額の記入が必要となるので、利用している業者では年間取引報告書をいつダウンロードすることができるのかしっかりと確認し、申告漏れがないように注意しておきましょう!
また、税金や確定申告などの個人差がある質問は、ソーシャルレンディング業者に行っても返答に期待はできないため、税務署もしくは税理士に相談するようにして下さい。しかし、そんな簡単に税理士にお願いできないという方は、確定申告前に税理士による無料税務相談等が区役所などで実施されるケースもあるので、住んでいる地域の情報を確認してみましょう!
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