
テクニカル分析指標の一つであるヒンデンブルグオーメンという言葉を聞いたことはありますか?
これは米国市場の株価急落を予兆するシグナルのこと。このシグナルが点灯すると、株価がガクンと下がると言われています。
そこでここでは、ヒンデンブルグオーメンが点灯するとどうなるのか、どんな時に点灯するのかについて見て行きたいと思います。
ヒンデンブルグオーメンの由来
「ヒンデンブルグ」は、1937年5月6日にアメリカのレイクハースト海軍飛行場で発生したドイツの硬式飛行船 ヒンデンブルク号の爆発・炎上事故から来ています。
そして「オーメン」は、不吉な予兆や前兆を表す言葉。
アメリカ市場における株価の大暴落や取引市場での良くない前兆を表す意味として名付けられました。
アーメンではないのか・・・笑
ヒンデンブルグオーメンが点灯するとどうなる?
ヒンデンブルグオーメンが点灯すると上昇トレンドの中で株価が急落する予兆と判断されますが、直近では9月5日に点灯し、8月には2回、7月にも2回点灯しました。
ヒンデンブルグオーメンは下降トレンドの中では発生しないとされていますが、点灯したからと言って必ずその後必ず株価が暴落するとは言われていません。点灯してから1ヶ月ぐらいは下落警戒期間とされています。
ヒンデンブルグオーメンはどんな時に発生する?
ヒンデンブルグオーメンが発生するとされる時は、4つの条件があるとされています。
条件1:ニューヨーク証券取引所(NYSE)での52週高値更新銘柄と52週安値更新銘柄の数が、共にその日の値上がり・値下がり銘柄合計数の2.2%以上
条件2:NYSE総合指数の値が50営業日前を上回っている
条件3:短期的な騰勢を示すマクラレンオシレーターの値がマイナス
マクラレンオシレーターとは
値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の差の短期指数移動平均と長期指数移動平均の差から相場のトレンドを測る騰落指標のことで、数値がプラスのときは市場が上昇傾向にあり、マイナスのときは下降傾向にあることを示し、数値が極端にふれた場合は買われ過ぎ、売られ過ぎの可能性を示す。
(出展:https://www.glossary.jp/tech/oscillator/mcclellan-oscillator.php)
条件4:52週高値更新銘柄数が52週安値更新銘柄数の2倍を超えない
この4つの条件が揃えばヒンデンブルグオーメン点灯とされていますが、当てはめる株式市場によっても判定するしきい値によっても点灯するかしないかは変わってきます。
ですが1985年以降アメリカの株式市場が暴落した時は、必ずヒンデンブルグオーメンが点灯していたそうです。
過去のヒンデンブルグオーメン点灯
今までにヒンデンブルグオーメンが点灯した時を検証してみると、
1.77%の確率で株価が5%以上下落
2.パニック売りとなる可能性は41%
3.株式市場が重大なクラッシュとなる可能性は24%
という結果が出たそうです。
eワラントジャーナルでは、ヒンデンブルグオーメンを独自に定義して毎営業日いつ点灯したかを更新掲載しています。
ヒンデンブルグオーメンの点灯メカニズム(eワラントジャーナル)
また、eワラントジャーナルのページを見てみると、過去1年間の動きを見ながらヒンデンブルグオーメンについて解説されています。
発生の4条件を見てみてもなんのこっちゃだけれど、こういう風に解説してくれているサイトを見ると少しはわかってくるかもしれないね…!
まとめ
株価はアメリカ市場に限らず、どの市場でも暴落したり高騰したりと予期せぬ動きをする事は当たり前の様にあります。
株価の暴落や高騰は様々な要素が絡み合って起こるものですが、出来るだけ事前に察知しておきたいのは投資家であれば当たり前の気持ちですよね。
チャートのテクニカルも色んなものがあり、それぞれの的中率が100%のものはありません。
ですがそのテクニカルを頭に入れておくだけで、自分でチャートを見ながらそのテクニカルを当てはめて色んな面からチャートの動きを予測する事が出来るようになります。
今回ご紹介したヒンデンブルグオーメン点灯の条件自体が高度なものなので見抜く事は難しいかもしれませんが、実際に点灯したという情報だけでも頭に入れておくと大暴落への準備をしておく事ができますよ!
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