
投資を始めたばかりだと、会社の業績を見据えたりチャートを読んだりして株価が上がるかどうかを予測しますが、その予測を的中させるのはなかなか難しいもの。
いざ資金を投入してみても、「あの時に買えば良かった」「あの時に売れば良かった」「あの時に損切り、利確をしておけば良かった」の繰り返しで、なかなか利益を上げられずに悶々する事もあるでしょう。
そんな投資初心者の方にオススメのドルコスト平均法について、今回は解説していきたいと思います。
もちろん投資方法に100%は無いので、いくらオススメと言ってもドルコスト平均法にもメリットとデメリットがあります。そこもしっかりと頭に入れておきましょう。
ドルコスト平均法とは
ドルコスト平均法とは、毎月もしくは定期的に自分が決めた資金を投資することで、トータルで見て取得価格を平均化させられるという方法です。
毎月一定の数量を取得するよりも有利な価格に分散できるんだよね!
例えば毎月1万円を投資信託の1つである積立投資で投資したとしましょう。
積立投資は毎月決まった日に買い付けを入れる事になっています。月によって銘柄の価格は変動しますので、価格が安い時であれば1万円の範囲内で買える数量は増えますし、逆に価格が高い時は数量は減ります。
この様に「毎月いくらだけ」と決めておくと安い時は多く買えますし、高い時は買える数量は少なくなりますから、トータルの取得価格を分散させることができます。
安い時の数量の方が多くなるから、平均にすると取得価格は安くなるということじゃな!
ではもう少し詳しく、
毎月1万円投資すると決めた場合(定額投資)と、毎月100口投資すると決めた場合(定量投資)を比較した表を見て見ましょう。

この表を見ると分かるように、定額投資と定量投資を比較してトータルの平均価格をそれぞれ出してみると、定額投資の方が低いことがわかります。
投資においては、信用投資でない限り銘柄の価格が購入時より上がれば嬉しいもの。ですから価格が下がるとがっかりする方も多いですが、定額投資においては価格が安い時に多く買うことができたと考えればがっかり度も少なくなります。
逆に価格が高くなれば、高値掴みを避けられたと考えることもできるんじゃな!
ドルコスト平均法にもデメリットはある
ここまではドルコスト平均法の良い面についてだけを書いて来ましたが、この方法にもデメリットはあります。
どんな投資方法も万能ではないからね!
価格がどちらかに行き続けると損してしまう
ドルコスト平均法は取得価格を平均化する方法なので、価格が下がり続けると利益を出す事はなかなか難しくなってきます。
価格が上がり続けるのであればその分持ち株の平均価格も上がり保有資産としての価値は高くなりますが、投入資金は定額なので購入できる口数は少なくなってしまいますし、定量投資だとその分投入資金も多くなってしまいます。
また、投資は買った時の価格と売った時の差が大きければ大きいほど利益も大きくなり、平均価格が上がるという事はその差が狭くなるので、大きく利益を上げるのは難しくなってきます。
逆に価格が下がり続けるのは損切りするタイミングも取りづらくなってきますし、保有資産としての価値も下がってしまうので毎月定期的に投資し続けるにはリスクがあります。
短期トレードには向いていない
ドルコスト平均法は購入価格を平均化させる方法ですから、短期的なトレードには向いていません。
数回のトレードだと定量投資の方がトータル的なコストは抑えられる可能性が高く、長期的に保有していると価格が下がってさらに平均価格を抑えられる事もあります。
逆に価格が上がると大きく利益を上げられる可能性も高くなります。
短期で利益を上げようとすると常に値動きを見ておく必要もありますし、入るタイミングと切るタイミングを一歩間違えれば利益を上げることができません。
逆に考えると、長期目線で投資をしたいな〜と思っている方にドルコスト平均法は効果を発揮する可能性が高いと言えるね!
相場観が養われずマンネリ化してしまう
上がろうが下がろうが毎月決めた額を投資して取得価格を平均化するという方法なので、相場観を養うことが出来ません。
投資家は基本的に上がるか下がるかを自分なりに予測して投資ポイントを決める事で、相場観を養うことが出来ます。
「次には上がるだろうから今のうちに多めに資金を入れておこう」「次には下がるだろうから今のうちに利益確定しておこう」などという試行錯誤を繰り返すことで、利益を増やせる力を身につける事ができます。
ドルコスト平均法では毎月定期的に投資するので、「自分で考える」という事をあまりせずに投資してしまう方が多いんですね。
ですから「お金を増やす為に運用している」という意識が薄く、マンネリ化してしまいます。
自分の予測が当たって少しでもお金が増やせるようになると、投資がもっともっと楽しくなっていくぞ!
まとめ
最後に、ドルコスト平均法のメリットとデメリットをもう一度まとめておきます。
ドルコスト平均法のメリット
・定量投資と比べると平均取得価格が安くなる
・高値掴みを避けられる
・価格の上下に左右されないのでメンタルが安定する
ドルコスト平均法のデメリット・リスク
・価格が上がり続ける、もしくは下がり続けると損をする事もある
・短期トレードには向いていない
・機械的トレードになってしまうので、マンネリ化してしまう
この様にメリットとデメリットどちらもありますが、投資を始めたばかりの方に優しい方法なので、一度試してみる価値はあると言えるでしょう。
どんな投資法にも長所と短所はありますから、色々試行錯誤して自分に合った方法を見つけられると投資がさらに面白くなりますし、利益を上げられる様にもなりますよ!
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