
クラウドファンディングのサービスを提供する「運営会社が倒産した場合どうなるか?」また「倒産しても資金は手元に残るのか?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
今回はそんな「クラウドファンディング運営会社の倒産」というトラブルについて、発生する問題とその対策を紹介します。大切な資金を守る為にどんな対策が出来るか一緒に考えていきましょう。
この記事の目次
クラウドファンディング運営会社が倒産したらどうなるか?
クラウドファンディング運営会社が倒産した場合「基本的に預けていた資金は戻ってこない」と考えていた方がいいでしょう。
いきなり不安にさせてしまったかもしれませんが、実際に預けていた資金が返ってきたという話は聞いた事がなく、基本的には資金を提供した側の自己責任という形をとっている運営サービスがほとんどです。しかし中には「分別管理」という倒産した場合の資金の保証を設けている運営サービスもあり、一概に全て戻ってこないとも言い切れません。
ではそんなクラウドファンディングの運営会社ですが実際に倒産してそのような問題が発生する可能性はあるのか?まずは実際に起こった事例を紹介したいと思います。
運営会社の倒産事例
事例1:日本のオタク専門応援サイト「Animelf」の倒産
この「Animelf」は2013年に日本でサービスを開始し、アニメやゲームなどが好きな人に向けた「イベントの開催」や「グッズ制作」などの資金調達を目的とした運営サービスです。しかし、アニメの中でも「明確な分類がされていない」など曖昧な部分が多く、アニメやゲーム好きの人からの共感が得られなかった為、2014年にわずか1年という短い期間でサービス終了となりました。
参照:サイト「Animelf」の(株)アニメルフ/破産開始決定
事例2:アメリカの運営サービス「Quirky」の倒産
アイデアを形にするためのサービスとして2009年に運営を開始したアメリカの「Quirky」は、スタートアップで1億8,500万ドルの資金調達に成功するなど何かと注目されたサービスでした。しかし、多額の資金を使った割に開発した商品があまり売れないなどの理由により、2015年に倒産しました。
このように日本や海外でも実際に運営サービス会社が倒産するという問題は発生しており、特に「返金があった」という情報は入ってきていません。しかし「Animelf」の場合は運営期間も短かった事から大した被害も出ていないとの事です。
では実際に日本でも起こる可能性がある運営会社の倒産に対し「事前に備えておくことは出来るか?」その対策についても紹介していきたいと思います。
クラウドファンディング運営会社倒産への対策

対策1:資金を残す為に「分別管理」の有無を確認
前述しましたが「分別管理」は手をつけていない資金を少しでも残す為に運営会社が行っている資金管理方法です。これは運営費と支援者の資金を分けて管理することで、例え運営会社が倒産しても使っていない資金が戻ってくるという仕組みになります。よって少しでも資金が返ってくるように利用する運営会社がこの分別管理を取り入れているかを確認する必要があるでしょう。
対策2:利用規約をしっかり読んでおく
利用規約をしっかりと読んでおきましょう。この利用規約にはサービスの利用に関して様々な約束事が記載されており、中には「サービスの停止」「会社が倒産した場合」について記載している運営会社もあります。その為、一度しっかりと目を通しておくことが大事です。
対策3:実績や利用者数などの把握
「信頼できる実績があるか」「利用者は多いか」など現在のサイト状況を確認しておきましょう。実績や利用者が少なくても信頼出来るサービスも存在しますが、実績もあり人が多いという積極的な動きがあるサイトへの安心感は高まります。
このように対策としては「どんな会社か」「サイトは動いているか」「保証はあるか」などその運営会社について詳しく確認しておくことが大切になります。すぐに資金を入金するのではなく、入金前にしっかりとこれらの点を確認しておきましょう。
どんな運営サービスを選ぶか?

日本では2015年にクラウドファンディングへの法案が可決されたことで今後より一層サービス運営会社が増える事が見込まれており、それと同時に倒産という問題が発生する確率も高くなるのではないかと予想されています。
ではそんな乱立する運営サービスの中で倒産により資金を失わないためにも「一体どのサービスを選べばいいの?」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
一番は自分の目的に合った運営サービスを選ぶことですが、そのサービスを信頼できる会社が運営していなければ意味がありません。そこでその場合に大切なのが運営サービスの比較をしてみることです。
1つの運営サービスを見て決定するのではなく、対策でも紹介したような「実績」や「利用者数」など信頼できる情報を比べて見極めるようにして下さい。
また、1つずつ比べて見るのは面倒だという方はこちらで簡単に比較出来るので利用してみてもいいかもしれません。
運営会社の倒産などあまり起こらないトラブルかも知れませんが、もしもの可能性を考えて対策を行っておくことや、信頼できる運営サービスを選んでおくことはいざという時に役立つので覚えておいて損はないでしょう。
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